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それでは皆さんで歌いましょう「ワン・ツー・スリー・ハイ!!」・・・さてこれは、何拍子でしょう?3拍子?4拍子?
そう、今回はこの「拍子」について学びます。
譜面が苦手な人は音だけを聴いてもある程度は分かるはずですので、とりあえず音符の部分は飛ばして先に進めて構いません。
音符の解説は改めてゆっくりやりたいと思います。
【動画で第3回の内容を見る】 |
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前編 |
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後編 |
まずはじめに次の3曲を聴いてみてください。
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楽曲サンプル3a |
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楽曲サンプル3b |
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楽曲サンプル3c |
2拍子のもの、3拍子のもの、4拍子のものをひとつずつありましたが、どれがどれだか判りましたか?恐らくは 3拍子は判ったでしょう。
答えは・・・最初の曲が3拍子です。
でもその後、2拍子と4拍子で迷った方はいるのではないでしょうか。両方とも4拍子と思った人もいるでしょう。
さて、その2曲目ですが、これは2拍子です。
2拍子は「2拍で1つのノリを形成しているリズム」です。
強-弱 強-弱という感じ、もしくは右-左 右-左と言う感じですね。
言い換えるなら2拍子は「歩くような」「行進するような」リズムだと思えば良いでしょう。
行進曲やサンバなどはこの2拍子です。
そして3曲目は4拍子。4拍子は「4拍で1つのまとまりを形成しているリズム」です。
イメージ的には「強−弱−中−弱」または「強−弱−弱−弱」の繰り返しで、ポピュラー音楽の多くはこの拍子です。
ただし、ここでいう「強弱」は実際に「強く弾く」という意味ではありません。
拍を感じるイメージだと思えばよいでしょう。
ここで気がついた人もいると思いますが、実は2拍子と4拍子の違いはメロディーでだけは判断できないものなのです。
メロディーよりもむしろリズムの取り方がポイントとなります。
伴奏の違いによる部分が大きいと言う事はサンプルを聴いてもわかるはずです。
拍子は拍の強弱の組み合わせで決まります、そして譜面ではその拍子としてのまとまりを1小節として区切るわけです。
譜例1
これはCommon Time(コモンタイム)と読みます。いわゆる4/4のことです。
4/4(4ぶんの4)とは4分音符4つで1小節という事です。
譜例2
3/4(4ぶんの3)4分音符の3拍子です。
「強−弱−弱」という4分音符3つのまとまりで1小節ということです。
譜例3
Cut Time(カットタイム)またはCut Common Timeといい2/2(2ぶんの2)の事です。
1小節に入る音符の合計は4/4と同じですが、リズムは2拍子でとります。
譜例4
これは2/4(4ぶんの2)。4分音符2つで1小節という事です。
よくドラムのパターンなどで「8ビート」や「16ビート」という言葉を聞きますが、これは譜面上の拍子のことではなく、いわば主にリズムの支配する最小単位の音符のことです。
「拍」=「ビート」と混同しやすいのですが、4拍子は英語では「4ビート」とはいわずに、[Quadruple time]と言います。
また4拍子で演奏して欲しい旨を指示する場合は「イン フォー(in four)」などと言います。
同じように2拍子は[Duple Time]、3拍子は[Triple Time]といいます。
では譜例を見ながら次の曲を聴いてみてください。
譜例
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楽曲サンプル |
これは3拍子にも聞こえますし、音符3つのまとまりが大きく2つあるようにも聞こえませんか?いやもしかしたら4拍子に聞こえた人もいるのでは??
ではもう一度譜例を見てみましょう。
1小節に8分音符が6つぶんですから、先ほどの考えで行けば6拍子でしょうか?
でも4分音符3つぶんだから3拍子とも考えられますね。
そう、この譜面には拍子の指定がないので、どちらか分からないのです。
それでは、3拍子と6拍子それぞれの伴奏を付けてみましょう。
3拍子の伴奏サンプル
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楽曲サンプル |
これは3拍子に聞こえましたか?1-2-3 1-2-3の繰り返しに聞こえればOKです。
6拍子の伴奏サンプル
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楽曲サンプル |
ここでは8分音符3つで大きく1拍に聞こえるのではないでしょうか?
このように6拍子は[音符3つで1拍]の形が2つまとまったものです。拍の取り方は大きく1-2 1-2と捉えます。
聴いてみて印象の違いを感じ取れて頂けたでしょうか?
このように1小節内の音符の数は同じでも、拍の取り方によって楽曲の雰囲気は変わります。
ですから、譜面にはきちんと拍子を書き込む必要があるわけです。
ちなみに、今回の6拍子と同じような拍子に、9拍子、12拍子などがあります。これらはまとめて複合拍子と呼ばれています。
逆に、先の2拍子3拍子4拍子は比較的シンプルなので、「単純拍子」に分類されます。
拍子にはこの他にも混合拍子(変拍子)やポリリズムなどがありますが、そのあたりに関してはまた改めて解説したいと思います。
あ、そうそう、冒頭の「ワン・ツー・スリー・ハイ!!」は4拍子ですね。「ハイ」は4拍目に当たるわけです。
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